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出産退職した薬剤師がとりあえず就職活動を始めた方が良い理由

産休・育休をとって一時的に仕事を休んだ人は育休手当や社会保険の関係で『子供が1歳の誕生日を迎える時に復帰すること』が原則となり、子どもを保育園に預けることで職場の復帰を半強制的に目指していくことになります。

一方で出産を期に子育てに専念するために退職した方や、復帰を目指していたものの家族の転勤等により退職をせざるをえなかった人などは少なくありません。

そのような人が日々考えているのは

  • もう少し子供が大きくなってから仕事したい
  • 落ち着いてから働こう
  • 家族の転勤ももう少しであるかもしれないし今年は無理かな

そう思っているうちに気がつけば数年経っていることもよくあります。

はっきり言いましょう。

社長

いつか復帰しようと言っていると一生そのタイミングはきません!

その「いつか働きたい」というモヤモヤを解消するために、転職活動だけは初めておいた方が良い理由を解説します。

実際に一度退職してお子さんを2人出産して復帰した人の体験談も載せていますのでぜひ最後までご覧ください。

目次

産休を機に退職した薬剤師からの声

まず初めに実際に子供を1人目を産んだ時は職場の復帰をしたのですが、2人目を生んだ時に退職して主婦業に専念していた人のエピソードを紹介します。

この型の背景として、1人目を出産した後は1年程度で保育園に入れ時短で職場復帰、3歳違いでもう1人を出産したタイミングで地元に戻ってくることになり退職して下の子供が小学2年生になった頃に転職活動をして薬剤師として復帰を果たしています。

その人が言った言葉が

薬剤師

子供の成長イベントを復帰できない言い訳にしているとずっと仕事ができない

とのことでした。

その人は実際に子供の成長と共に復帰の機会を逃していたと振り返っていました。

薬剤師

下の子供が1歳になった。だけど働いていないから保育園にも入れない。お兄ちゃんも幼稚園に入るし仕事はまだだな。

薬剤師

下の子供が3歳になった。幼稚園が決まったけど発熱とか心配。お兄ちゃんも小学校だから落ち着いたら働こうかしら。

薬剤師

下の子が5歳になった。幼稚園にも慣れてきたけどもう年長さん。来年小学校に上がってから考えよう。

薬剤師

小学校に上がったら友達関係が広がってこれは大変だ。落ち着いたら考えよう

そして気づきました。

薬剤師

これってこのままずっと続いて一生働けないんじゃない?

そうです。この後には

  • 小学校の年数が上がった時に訪れる学童に入れない心配
  • 中学校・高校に上がった時は部活が始まることや塾に通うための送り迎え

などなど、言い始めたらキリがないくらい『働けない理由』というものは出てきて、ようやく子供が働き始める頃には15年以上のブランクがありすっかり自信がなくなってしまっていることも考えられます。

『薬剤師として仕事がしたい』と少しでも思っている人は子育てに少し余裕がある時だと思うので、その時が仕事復帰をする良いタイミングであると言えます。

ブランクは短いほど有利になる

薬剤師は国家資格の仕事ではありますが、当然のようにブランクがあるとそれだけ知識が抜け落ちている可能性が高いです。

みなさんも働いていて社長がこんなこと言ってきたらどうでしょう。

社長

新しい人採用しました!子供育てて2年くらいブランクあるみたい。

社長

今度、新しい人が来ます!ブランク5年くらいあるみたいだけど、大丈夫だと思うけど心配しているから教えてあげて。

社長

新しい人を採用しました!子供が大きい人で15年くらいブランクあるみたいだから、初めから教えるつもりでお願いします。

社長の言い方も少しバイアスがかかっていますが、その新しい人を受け入れる職場の既存薬剤師の立場として考える時はブランクが長ければ長いほど心配にならないでしょうか?

また、『ブランクが長い=それだけ年齢を重ねている』ということになります。特にチェーン店なんかは若い薬剤師が管理薬剤師として働いている場合も多く、30代前半の人が来るのか?30代後半が来るのか?40代前半の人が来るのか?管理薬剤師として受け入れる場合、なるべく若く歳が近い方が接しやすいと思います。

調剤薬局としての知識もブランクが短いほうが有利です。

診療報酬改定は2年に1回行われますが、1回程度の改定ではそこまで大きな変化は起きないですが、5回(10年)も経てば後発調剤体制加算は無くなるし、かかりつけ薬剤師というものができたり、緊急避妊薬の体制整備が地域支援体制加算に要件追加されたりと、もはや全く違うルールと言っても過言ではないくらい変化があります。

治療薬についても同様で、例えば2010年くらいに糖尿病薬がDPP4治療薬、GLP-1作動薬、SGLT2阻害薬など次々に発売されあっという間に治療ガイドラインが書き換えられてしまったこともありました。

ブランクが少なければ少しの変化への対応ですみますが、その年数が経てば経つほど穴を埋めるのにも苦労することになります。

医療の発展スピードを考えても、現場で受け入れる薬剤師の立場としてもブランクは短いに越したことはないというのは体感で納得できるところではないでしょうか。

数年後、薬局の経営状況がどうなっているかわからない

調剤薬局の将来があまり明るくないということも早めに働いたほうが良いと言える要因の一つです。

調剤薬局の経営は診療報酬に沿って行われるため、厚生労働省が目指す先を見据えた経営判断やスキルアップが必要です。

1990年代以降に医薬分業が拡大し、その背景には診療報酬による院外処方の推進があり調剤薬局の業界が成長し始めました。

2015年に「患者のための薬局ビジョン」という方針が出され、調剤薬局は薬中心から患者中心へと方針転換がされております。その後に2016年改訂でかかりつけ薬剤師制度が導入され、その後の診療報酬が改定されるたびに服薬フォローアップや在宅医療、他職種連携、健康に過ごすための支援など対人業務が評価されています。

さらに2026年改訂では『調剤基本料1』の集中率は95%から85%へ引き下げられ、『門前立地減算』という減算ができてくるなど、薬局がより地域に根ざすように活動を行い単なる薬を渡すだけの門前薬局では利益が出ないような方向性になっています。

この流れはさらに加速するとも言われており、医療費増大が社会問題となっていることも考えると2年ごとの診療報酬改定が進めば進むほど薬局の経営が良くなっていくということはまず考えられないでしょう。

1年でも早くパートでも良いから薬剤師として働き、その薬局に貢献することで数年後に薬局経営にとって厳しい診療報酬改定がきた時に社長はこう言います。

社長

今回の改訂は厳しいから新しく薬剤師は雇えない。今いる人で乗り切ろう。

この時に『既に働いている社員』なのか、『仕事を探している無所属の薬剤師』なのかは雲泥の差があることでしょう。

時短だからこそ募集がある可能性もある

みなさん真面目なので「子供が幼稚園だし、あんまりシフトに入れないから仕事なんてないだろう。発熱したら私が迎えに行かなきゃいけないし」と考えて、転職活動に踏み出せない方もいるかもしれません。

薬局としては

  • 外来が忙しい午前中だけ入ってほしい
  • 夕方の人が少ない時に入ってほしい
  • 土曜日や日曜日に入ってほしい
  • 在宅に行っている水曜日の午前中に入ってほしい

など、フルタイムまでは必要ないけど『この時間帯に入ってくれるなら助かる』というケースは珍しくありません。

薬局が求めているニーズはその時期によって、その地域によって変化するものなので、求職者がネガティブに考えるのは良くありません。

こればっかりは転職活動をしてみないとわからないので、どこか転職エージェントに相談してみて薬局という市場がどのようなニーズを求めているのか?を聞いてみてください。

どうしても見つからない時は条件を下げたり自分で動いてみる

子育てが忙しい方にはエージェント登録がおすすめですが、そこで見つからないと言ってももう少し頑張りましょう。

1つ目は条件を下げることです。

ブランクありの薬剤師が最低賃金で週1回でも働いたほうが良い理由という記事にも詳しく書きましたが、薬剤師としての勤務実績というのは長ければ長いほど本人の自信にもなりますし、新しく雇う薬局側に安心感を与えます。

さらに最低賃金で薬剤師を雇えるなら薬局としてはかなり美味しい条件ですし、急な休みなどが入っても『この人は時給安く働いてもらってるし仕方ないか。』と薬局側としても働く側としてもどこか諦めつくかと思います。

(これが時給4,000円だったら怒ってもしょうがないですよね)

必ず最低賃金とは言いませんが相場より安い金額で働く代わりに、保険薬剤師の経験と実績を手に入れます。

しばらくして子育てが少し落ち着いて仕事にも慣れてきて、普通の薬剤師くらい働けるようになったら薬剤師相場の時給2,000円〜2,500円への賃金アップ交渉を行っても良いでしょうし、それに応じてもらえなければ良い条件で雇ってくれるところを探すのもありだと思います。

また、エージェントを使わない転職という選択肢もあります。

転職エージェントって無料で使えるの?という記事にも書いた通り、求職者が無料で使えるエージェントの利益の源泉は転職先である薬局からもらう手数料です。

パートで雇う薬剤師でも手数料はかかるため、『エージェントを介して紹介されたから断った』という可能性もまだ残っています。

エージェントに断られたときにすぐに諦めないで、ハローワークやインディード経由、度胸のある人は家の近くの薬局に直接行って「パート募集してないっすか?」とフランクに聞いてみると意外と職場が見つかるかもしれません。

まとめ|働こうと思ったら転職活動を始めてみよう

子育てがある程度落ち着いた時にふとよぎる「そろそろ働こうかな」という思いつき、その直感を大事にしましょう。

まずは転職エージェントに登録してみて、市場を一番知っている担当者に相談してみるといった行動を起こしてみることで将来の選択肢が広がります。

転職の良いところは相談してみて思ったより大変だったから働くのをやめても良いですし、内定をもらっても断っても大丈夫です。働き始めて家庭に支障が出たらやめてしまうこともできるなど、どこまで進んでいても労働者側が好きなタイミングで断ることができます。

働かない選択をしたとしても、10年後の自分が

薬剤師

あの時にもし働いていれば今も仕事をしていただろうし、お金も余裕あったのかな。やっときゃよかった。

と思うのか。

薬剤師

あの時に色々調べて相談したけど、働くタイミングではなかった。働きたかったけど動いてダメだったんだから仕方がないか。

と思うのか。『働きたかった』という思いは同じですが、動くか動かないかで後悔の質は大きく違ってくると思います。

将来の自分が後悔しない選択は何かを考え、ぜひ働きたいという思いが少しでもあるなら「とりあえず知る」ための一歩を踏み出してみてください。

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