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薬局の勤務薬剤師数や処方箋枚数を調べる方法

薬剤師が転職を考えるときに気にしなければいけない項目として

  • どれくらいの処方箋を受け付けているのか?
  • どれくらいの薬剤師で店舗を運営しているのか?

などなど、薬局の基本的な情報は把握しておきたいところです。

これらの疑問は患者さん向けに公表されているデータを確認すれば大枠は解決しますのでその方法をお伝えいたします。

目次

医療情報ネット(ナビイ)を利用する

医療情報ネット(ナビイ)は全国の病院・診療所・歯科診療所・助産所/薬局を探すためのサイトです。

2024年3月までは医療情報ネットは都道府県ごとに作成されており見た目も違いましたが、2024年4月より全国的に統一されたホームページに統一されました。

患者さんが病院や薬局を探すに当たり、現在位置から近い病院を探したり診療科から絞り込んで病院を探すことができるサービスです。

この情報は医療機能情報提供制度によって医療機関が年に1回以上の頻度で都道府県に報告が義務付けられており、それが開示されているため内容としては間違いのない数字となります。

医療機能情報提供制度は、住民・患者による医療機関の適切な選択を支援することを目的として、平成18年の第五次医療法改正により導入されました。病院等に対し、医療機能に関する情報について都道府県知事への報告を義務付け、都道府県知事は報告を受けた情報を住民・患者に対し分かりやすい形で提供する制度として運用しています。

厚生労働省ホームページより抜粋

それでは実際に検索をして薬局を見ていきましょう。

実際に薬局を探してみよう

それでは実際に検索してみましょう。固有名詞は避けますが気になる薬局名を入れて検索してみてください。

ナビイのホームページから『薬局を探す』をクリック、その後に該当する『都道府県』を選択します。

福島県を選択するとおなじみゆるキャラのきびたんが出てきて安心しますね。

キーワードで目的の薬局を入力し検索します。

キーワード検索なのでいくつか出てくることもありますが、調べたい薬局の名前をクリックします。

基本情報を確認する

薬局名をクリックすると基本情報が出てきて、開設者や管理者など薬局の基本的な情報が見れます。

ここで『管理薬剤師は女性なんだなー』とか『薬局の面積結構広いな!』とか『24時間対応している、やる気あるじゃん!』とか考えつつ右の【実績、結果に関する事項】をクリックします。

実績、結果に関する事項を確認する

この項目には勤務している薬剤師の数や処方箋枚数を確認できます。(上の画像とは違う薬局を検索しています)

この情報より、薬剤師が1名+パート薬剤師1名程度で年間7,953枚の処方箋を調剤していることがわかりました

枚数を計算すると

7,953枚(年間)÷12ヶ月÷24日(1ヶ月あたりの営業日数)=27.61枚

薬剤師1名+パート薬剤師0.3人で1日約30枚程度の処方箋を受けていることになります。

社長

非常勤について
薬局の世界では『常勤』か『非常勤』かは雇用形態でなく勤務時間で計算します。
常勤=40時間勤務
非常勤=32時間未満の勤務

と言う概念があるので、上記の薬局は40時間×0.3=12時間。
パートさんは週に3回×4時間程度の勤務だと予測できます。

これで1日あたりの受け付ける処方箋と人数からどれくらい忙しいのかを予測することできました。

医療情報ネット(ナビイ)でわからないこと

医療情報ネットは薬局が保健所に報告する項目で成り立っているためそれだけではわからないことがあるので解説します。

情報が載っていないことがある

上記の解説で『実績、結果に関する事項』のところから実は他の薬局の検索情報に差し替えておりました。

はじめに赤い四角で塗りつぶしていた薬局の『実績、結果に関する事項』は下記のとおりです。

作成途中に気づいたのですがなんと『薬剤師の数』の項目がなく、勤務薬剤師の人数がわかりませんでした。

たまに処方箋枚数の記載がない薬局もあるため書いてあったら参考にする程度と割り切ったほうが良さそうです。

施設の比率がどれくらいかなど細かいところがわからない

処方箋枚数から1日あたりの処方箋枚数を予測することはできますが、その1枚あたりの大変さを知ることはできません。

1日30枚、1週間(6日営業)で180枚であったとしても

特別養護老人ホームなど入居者が多い場合  → 1日外来約15枚+施設調剤80名分
グループホームなど小規模を持っている場合 → 1日外来約27枚+施設調剤15名(訪問業務あり)
施設や在宅を行っていない場合       → 1日外来30枚のみ

といった感じで1枚あたりの調剤の大変さや時間に追われるかなど中身によって変わってきます。

あくまでも医療情報ネットでは数字だけを確認して面接の時に聞くべき中身を考えるためのデータを取るつもりで見ていきましょう。

受付している診療科がわからない

あくまでも年間の処方箋枚数しかわからないため、受付している診療科がわからずどのような診療科からどれくらいの比率で調剤しているのかはわかりません。

これに関しては転職エージェントが把握している情報ではありますので利用している人は聞いてみたり、グーグルマップで近くに医療機関がないかどうかを調べることで大まかに予測を立てることは可能です。

医療情報ネットは就職先を探すツールとして必須アイテム

働きたい薬局を探すにあたってその職場に何人くらい薬剤師がいてどれくらいの処方箋が来ているかは重要な情報となります。

転職エージェントを利用している人は処方箋枚数やよく受け付けている診療科など公にされていない情報を教えてもらうこともできますが、自分で調べられることは自分で調べていったほうがより『その薬局が自分の働く先に適しているか?』を真剣に考えることになると思います。

転職を考えて候補となる薬局が見つかったら一度医療情報ネット(ナビイ)を開いてみましょう!

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