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薬局の厚生局への届出状況を確認する方法

調剤薬局というのは保健所に開設許可を申請して薬局として許可を取り、更に厚生局から保険薬局の指定を受け初めて保険診療が可能となります。

調剤薬局の収入は調剤報酬から成り立っていますが、仕組みとして薬局が厚生局に届けることで加算が認められるものが多いです。

薬局ごとの加算に関する届出状況を知ることでその薬局に転職して自分自身がどのような価値を提供できるか?アピールポイントを探ることができますので調べてみましょう。

目次

地方厚生局のホームページで確認する

届け出の情報はすべて地方厚生局が発表しています。

試しに東北厚生局を見ていきましょう。

検索する手順

まずは『東北厚生局 薬局 届け出』と検索します。

そうすると『施設基準の届出等受理状況一覧』というページがあるのでここをクリック。

おそらく一番上に出てくる『保険医療機関・保険薬局の指定等に関する申請・届け出』というページは保険薬局の指定を受けるための書式があるだけで違いますのでご注意ください。

東北厚生局のページを確認します。

ここでは医科・歯科・薬局がそれどれどのような施設基準でどのような加算を申請しているか状況を知ることができます。

今回はりんごが美味しい青森県の薬局を見てみましょう👀

一応薬局名を隠してありますが、PDFを開くと『届出受理医療機関名簿』というファイルが開かれます。

ここには青森県内における保険薬局の指定を受けている薬局がすべて載っていることになります。

届出受理医療機関名簿からわかること

このファイルからは薬局がどのような規模でどのような方針で経営しているかまで見て取れる貴重な資料となります。

薬局を探している人はもちろん、自分を売り込んで年収アップを狙う転職を目指している人には特に重要な資料となりますので解説します。

受理番号から薬局の機能を読み解く

赤枠で囲った受理番号を確認するとそれぞれの薬局がどのような取り組みをしているのかがわかります。

1行目(調基◯)は薬局の規模がわかる

一番上にある(調基◯)はすべての薬局が何かしらに属する調剤基本料の届け出状況がわかります。

2024年調剤報酬改定における調剤基本料は以下の通りになっております。

厚生労働省 令和6年度診療報酬改定の概要【調剤】より

簡単に言うと

調剤基本料1=一般的な中小薬局
調剤基本料2=集中力が高い薬局=門前薬局
調剤基本料3=大型チェーン薬局
特別調剤基本料A=敷地内薬局
特別調剤基本料B=届け出がない?(あんまり聞いたこと無いです)

と言った感じで、処方箋がとある医療機関から集中しているのか?その薬局は大きなグループに入っているのか?などどのような比率で処方箋を受け付けているかや会社の規模を知ることができます。

2行目以降は加算の届け出関係

二行目以降は

(特薬管2)=特定薬剤管理指導加算2=抗がん剤のフォローをしている
(薬連強)=薬局連携強化加算=新興感染症対策をしている
(後発調剤◯)=後発医薬品調剤体制加算=ジェネリック医薬品を積極的に使用している
(か薬)=かかりつけ薬剤師指導料=かかりつけ薬剤師として活動をしているか
(在薬)=在宅患者訪問薬剤管理指導料=在宅を行っているか

などなど、それぞれの保険薬局としての加算の届け出を示しておりどのような業務に力を入れているかを知ることができます。

届出状況から転職する際に参考にすべきことは?

転職を考えるうえで『転職を考える薬剤師がすべきことは仕事への価値観を見直すこと』と言う記事にも書きましたが、自分が仕事に対して何がしたいのか?何を求めるのか?を考えるべきだと思います。

仕事内容に合わせた転職を目指す

厚生局の資料を確認することで、当たり障りなくお金を無難に稼ぎたいのであればある程度大手のチェーン店である(調剤基本料3)を取っているところを探してみたり、在宅に関わりたいなら(在宅患者訪問薬剤管理指導料)を届け出ている薬局を優先的に探さないとやりたい仕事ができません。

年収アップの交渉材料と考える

薬剤師は保険薬局において患者さん(お客さん)からお金をもらうことができる稼ぎ頭です。『地域支援体制加算が経営に与えるインパクトは大きい』という記事事も書きましたが、1日30枚程度の薬局で地域支援体制加算1を獲得することができれば概算ですが年間で200万円の報酬アップが期待できます。

面接の際に

薬剤師

御社は地域支援体制加算を取っていないと厚生局のホームページで拝見しました。
私が加算を取れるようにかかりつけなど取っていきますので年収50万円アップというのはいかがでしょうか?

以上のように自分の給料アップの根拠として具体的にな数字というのはかなり説得力がありますしここまで調べて転職活動をしている薬剤師はなかなかいません。

厚生局の資料を調べてうまく自分を売り込みましょう

保険薬局は許可を得て営業しているため、その仕事と内容が一般的に公開されています。

上記解説した厚生局の資料に加えて『薬局の勤務薬剤師数や処方箋枚数を調べる方法』を組み合わせることで、1年間の処方箋枚数から具体的に地域支援体制加算を取ったときに増える売上や、勤務薬剤師の数からどれくらいの忙しさと人件費にさける予算なども予測することができます。

特に年収アップの転職を目指す人は厚生局や保健所の資料を用いて自分が具体的にどれくらいの利益を薬局にもたらすことができるのかを弾き出してから面接に望んでください。

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